人事部の女神さまの憂い

「おはよ。シャワー浴びる?」

頭を撫でられた感触で目を覚ますと、そこにはもうすでにパリッとしたワイシャツ姿の柏木さんがいた。ぼんやりとした頭で、カッコいいなーと見とれていると

「カワイイ顔してるけど、今日仕事でしょ?」

そう言われて一気に目が冴えた。

「あ、やばい。今、何時ですか?」

「6時。大丈夫?」

首をかしげる柏木さんに、また見とれそうになりながら

「大丈夫です。すみません、シャワーお借りします」

その辺にちらばった自分の服をかき集めた。



< 175 / 471 >

この作品をシェア

pagetop