人事部の女神さまの憂い

顔には出てないけど、この人も酔ってきたのかなーと思っていると

「ニシユリ、なんかジャージとかない?この際、あいつのでもいいからさ」

ベルトを緩めながら、またもや自由なことを言い始める。

「ないですよー。柏木さん、ここ来たことないですし」

言いながら、取りあえず藤木さんが外したベルトを、ジャケットと同じハンガーにかけてあげようと手にもって立ち上った。

ついでに寝室に向かい、巧が終電がなくなった時用に置いている着替えセットを引っ張り出して藤木さんに、はいと差し出す。

この人はやりたい放題だけど、なぜか憎めないし、この人に言われるとなぜか従っちゃうんだよなーと思う。


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