人事部の女神さまの憂い

もう勝手にして、と思いながら寝室に向かうと

「了解~でも寝る前に鍵だけ出しといてよ。出るとき締めてポストいれとくから」

女の人の部屋に泊まり慣れているであろう発言が・・・。

なんだか突っ込むのもめんどくさいなーと思い、鞄から鍵を取り出して藤木さんに、はいっと手渡した。

「合鍵じゃなくて残念」

ふざけた声が聞こえたが、もう本当に眠かったので

「はい、はい」と流して寝室に向かいベッドにダイブ。

枕に顔を沈めたところで、メイクを落としていないことに気付いたものの、でも今さら立ち上がる元気もなくて、そのまま目を閉じた。


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