人事部の女神さまの憂い
そして、そこには当然のように競合会社の原田さんの名前もあった。
以前、告白をされてから、さすがに食事に行くことはないものの、こうやって顔を合わせることも多く、イベントで会ったらお茶をしながら情報交換をしたり、メールでセミナーのお知らせを送ってくれたり、というような距離感の関係性は築いていた。
「今日は、お手柔らかにお願いします」
舞台袖で会うなり、原田さんはそう切り出した。
「それは私の方ですよ。顔ぶれみると申し訳なくなってしまって。本当によろしくお願いします」