くれなゐ症候群
口中を満たす、アルコールの混じる唾液を、あえぎながら飲み下す。

耳に響くのは、たがいの呼気と水音ばかり。


びりびりと身体の芯から、電流を流されたような痺れが広がる。
苦痛と快楽のはざまにある感覚。

もうなにがなんだか分からない。

和也の求めに応えるように、たどたどしくも口を動かす。


いつのまにか、あごから離れた和也の手が、奈緒の服の上をすべっている。

わき腹から、胸元へ。
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