ぬくもり
優に会えない…



もの凄くショックだった。



今までの俺を考えると、何をいまさら…と呆れられるだろう。


自分でもそう思う。


俺に、今の話を拒む権利なんてない。


そんなのは自分が1番よくわかっている。



でも、優に対しての愛情が、やっと芽生えてきた俺にとってはきつい話だった。



「わかった。
今後、優には会わない。

それでいい。

けど、美沙に対する慰謝料と、優の養育費は払わせてもらいたい。

そんなに沢山は出せないけど、せめてそれだけはさせて欲しい。」



美沙がゆっくり首を横に振る。


何度頼んでも、美沙は縦に首を振ろうとはしない。




「じゃあ、俺がこの家を出て行く。

美沙と優は、今までどおりここに住んでほしい。

ローンはもちろん俺が払うから。」



それでも美沙は、首を横に振り続ける。


何度も何度も、繰り返し話し合った末にようやく、美沙は了承してくれた。




俺がここに住む期日は、新しい部屋が見つかるまで…



優と暮らせるリミットは残り僅かだ。
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