ぬくもり
凌君が翔君の手を引き、優の側に連れて行く。



最初は、凌君が少しだけ手を貸して、優と翔君が遊び始めた。



いつも誰かがくると、人との関わりを避けるかのように、隅っこへ隅っこへと逃げて1人で遊んでいる優が、翔君と一緒になって穴を掘り出した。



その姿に目頭が熱くなっていくのを感じた。



私の中に、初めて母性とよべるような感情が芽生えた瞬間だった。



「ちゃんと仲良く遊べてるねぇ。」



凌君の声でフッと我に返る。


涙がでてきそうになるのを堪えながら、凌君の話を聞いていた。




公園では、翔君と遊ぶのが優の日課になっていた。



2人が遊んでいる間は、私と凌君はいろんな話をした。



引っ越してきて初めてできた私の話し相手は、まだ幼い、優しい目をした小学5年の男の子だった。
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