恋愛百花
―放課後―
『玲ちゃん帰ろ〜』
愛奈はF組に玲を迎えに行った。
「ごめん、愛奈ー。今日は先に帰ってぇ!」
『何で?』
「綾たちと買い物行く約束しちゃったんだ!横浜に水着見に行くの」
'綾?あー同じクラスの飛鳥さんかぁ'
『わかったぁ!』
愛奈は1人で帰ることにした。
'水着かぁ…もうそんな季節だよね'
『ってゆーか暑っ…』
気温は30度を越えていた。
バスに乗り音楽を聴きながら窓から外を眺めていた。
'水着…優希たちとでも見に行くかなー'
「あれ?!」
'えっ?!'
「愛奈ちゃんだっけ?!」
'あ、こないだの!'
「恭平でーす!」
隣には青山がいた。
『あ、ども!』
「へえ、このバス使うんだね!」
『うん、1時間位乗るんだけどね』
「そっかぁ、朝もバス?」
『そーだよ!』
「俺らもそーだけど会ったことないよねぇ?!まあ俺は毎日寝坊してるから会えるわけないんだけどさ♪」
『あはは♪』
'しかし笑わないなぁ、こいつ'
愛奈は恭平の話を聞くより流空を観察していた。