強引上司にさらわれました

フロスティアベニューの“真のグローバル化”を実現する事業戦略を担うところ。
そこに課長が……。


「現在の高木部長が来年定年を迎えるんでね。その後釜として、今から高木部長の元で次期部長として学んでほしいんだ」


朝倉課長が、グローバル部の部長に?
……すごい。
大抜擢だ。


「私なんかがどうしてでしょうか」

「それがだね、今回の採用試験における朝倉くんの手腕に、高木部長が感銘を受けたそうだ。ほら、高木部長も面接官として学生とは会っているだろう? これはほかの部長方も口を揃えて言っていることなんだが、今年の学生は全体的にレベルが高い、とね。それじゃ、どうしてそういう結果を生み出せたのかというところで、会社説明会の話になったんだよ。高木部長の推薦が強かったようだ」


部長は嬉しそうにニコニコと話した。
あの会社説明会の結果が、こんなにも早く出るとは思いもしないことだった。

人事部の仕事は、結果がなかなか見えないことが多い。
良い人材に育てるには、時間も労力もかかるからだ。
それが、こんなに早い段階で成果を出せるのは初めてのことだった。


「竹とんぼ作成を通して、柔軟性、発想力、チャレンジ精神、顧客志向といったうちの求める能力の高い学生を集めてしまうんだからな。大したものだ」

< 179 / 221 >

この作品をシェア

pagetop