悲 恋

★★話しかけないで


私は、温大先生に
迷惑かけたくなかったが‥‥

「昨日、貴方のお母さんと
私の親友と思っていた真美が
一緒に買い物している所に
合いました。
真美のお腹には赤ちゃんもいると。

お母さんから、早く二人が
結婚するように
私からも貴方に言って下さい。
と、お願いされました。
お母さんは、
とても嬉しそうにしていましたよ。

それで、私が貴方の家にいる必要が
どこにあるのでしょうか?

一年間?それ以上の間も
二人で、私を騙して
さぞ滑稽だったでしょう。

もう二度と私に話しかけないで下さい。

私に、関わらないで下さい。

では、患者さん待ってますので。
加賀見先生、お引き取り下さい。」
と、言った。

秀悟は、驚きながら
言い訳をしようとしたが
温大先生に阻まれた。

「先生、邪魔しないでください。
これは、俺と未菜の事です。
先生には、関係ないでしょう。」
と、秀悟が言うと
「ああ、関係ないな。
だが、ここ一年こいつは、
何か考え込んでいることが
多かった。
お前に、何かしらの変化が
あったんだろう。
他に女を作り、妊娠?
まして、こいつの友人?
話しにならない。

二度こいつに近づくな!
近づいてみろ、院長に全て話す。
ほら、外科に戻れ!」
と、言った。

秀悟は、何か言いかけたが
黙って、医局を出て行った。

私は、
「温大先生。
ありがとうございました。
お恥ずかしい処
お見せして申し訳ありません。」
と、言うと
「構わない。
だがお前、大丈夫か?
顔色も悪いぞ。」
と、言われて
「 大丈夫です。」
と、言ったものの
本当に体は辛かった。

精神的な事と眠れていないから
と、思っていた。
< 15 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop