悲 恋

★★ばれた


ラインの内容は‥‥‥

『未菜、ばれたよね。
そういうことなんだ。
秀悟と、もう一年になるの。
近々、結婚するから よろしく。』
と。

一年も?

秀悟は、真美といつ、あったの?

真美を愛してるの?

今まで
二人して、私を騙していたの?

   ··········なんてっ········こと‥‥‥‥


ずっと‥‥

  ずっと‥‥


    私は·····騙され··て····いた‥‥··



 私は、買い物もそこそこに

  帰り‥‥

   何も‥‥手に‥‥

      付かなかった。


親友だと、思っていたのに
一昨日も、私の話を聞いて
私の事をあざ笑ってたの?

いつ、秀悟と出合ったの?
あの香水は真美の?
真美の家の物は
秀悟の‥‥物‥‥


頭の中は······ぐるぐると回り
 涙が溢れ
  吐き気を繰り返し
    一睡も出来なかった。


それでも、翌日には
患者さんが待っているから
行かないといけない。

病院に着くと成澤先生から
「なんて顔してるんだ?」
と、叱られた。

私は、
「すみません。」
と、言うしかなかった。


そこに、バタバタと走る足音
入って来たのは······秀悟。
内科の医局には、
私と成澤先生だけだった。

秀悟は、私の顔をみつけると
いきなり、
「未菜、なぜ家をでたの?
この間の事なら、
本当に、悪かったと思っている。」
と、秀悟は言った。

私は、この人は、
何を言っているんだろう
と、思った。

返事をしない······私に

「ねえ、未菜?
なんとか、言ってよ」
と、秀悟。


温大先生は、
叱るわけでもなく
黙っていてくれた。
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