弱虫なボク～先生と生徒の距離～

母さんは、テーブルに両肘をついて両手を顔に…。


今朝、僕の事で、父さんと言い合いになって叩かれた…



母さんは、何も悪くない、悪くないのになぜ父さんは…。


胸の中でイラついた気持ちが沸々と込み上げてくる。


許さない、絶対に父さんを許さない！


そう強く想い、唇を噛みしめた。


「母さん…もう、我慢しなくて良いからね！僕は、いつだって母さんの味方なんだから！」


明るく振る舞い、父さんに対する憎しみを隠して、母さんに言葉をかけた。


母さんは、僕の言葉に何度も、何度も、頷きながら「ありがとう」と答え、また頬を濡らす。