弱虫なボク~先生と生徒の距離~
『ありがとう。』


自分の部屋に戻ってからも、その言葉が頭の中をグルグル飛び回る。


母さんとはいえ、久しぶりに言われたお礼の言葉に、変な気持ちになっている事に気づいた。


なんか、くすぐったいような気分になりながらも、感謝されるのも悪くないかもと思う僕。


ま、それはいいとして、母さんが無事で帰って来た事が何よりホッとした。


母さんも、今は寝室のベッドに横になって休んでいる。


今日は、ゆっくり休んだ方が良いと思い、無理やり寝室へと連れて行ったけど、


こんな時でさえ、家事をしようとする母さんを内心、尊敬していたりもする。


自分の事よりも、まず息子の心配をする母さんの優しさに触れてしまうと、


母さんを傷つけた父さんの事が、余計に憎く思えてきた。
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