クールな御曹司の甘いお仕置き
「何やってんだか……」

誰が理性的だって?

京介に「ほらね」って言われて笑われそうだ。

美緒から離れ、額に手を当てながら自嘲する。

誘惑に抗えなかった自分に嫌気がする。

こんな無自覚女とこれから同居って……俺の身が持たない。

何も知らず静かに寝ている美緒をじっと見据える。

高校の時に拒んだこいつの告白。

他に好きな女がいたわけではないが、美緒を自分に縛り付けるのが嫌で断った。

だが、他の男が美緒に近づくのは……見てるとイライラする。

父親が自分が手塩にかけて育てた可愛い娘を嫁に出すのを渋るのに似てるのかもしれない。

美緒は出来は悪いが、俺にとって大事な存在だ。

ずっと一緒に育ってきて俺が守ってきたのだから……。
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