クールな御曹司の甘いお仕置き
「お祭りなんて久し振り。優君とこんな風に歩くのも大学以来かな」

笑みを浮かべながら美緒が楽しげに言う。

「そうだな。社会人になってからは、祭りなんて興味なかったし」

仕事が忙しくて平日の夜に遊ぶ余裕もなかった。

まあ、一人で来る場所じゃないし……。

「ヨーヨー釣りに、金魚すくい、ボールすくい、射的に……いろいろあるよ!」

夜店を見て子供のように美緒がはしゃぐ。

「お前は小学生か」

俺は呆れ顔で溜め息を吐いた。

「だって、久し振りなんだもん。いつもやってる訳じゃないし。優君もやろうよ」

「遊ぶ前に、何か食べたらどうだ?夕飯まだだろ?」

「そうだね。かき氷とかリンゴ飴とかチョコバナナもある」

美緒がキョロキョロと辺りを見渡す。
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