彼女は何を想い、何を望むのか


朝の挨拶で賑わう廊下を私は歩く。

でも私に挨拶をしてくれる人はこの学校には一人もいない。


別に嫌われている訳ではない。
いじめられている訳でもない。

ただ、私はそこに存在するだけの無意味な人間だってこと。



元々、人付き合いは得意ではない
私は入学式から一言もクラスメイトと話さなかった。


最初は興味本意で話してくる日とも数人いたが私が冷めた態度をとると
それ以来近づかなくなってしまった。


だって、私には友達を作る資格なんてない人間だから。


………少しの寂しさを感じる心を気のせいだと誤魔化し私は教室のなかにはいる。


誰も私が教室に入ったことに気付く人とはいない。


いや、気づいても気づかない振りをしていると表すほうが正しいのかも。


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