彼女は何を想い、何を望むのか

席に座ると意味もなくスマホを
取り出し、適当に指をスライドさせ続けた。


しばらくすると先生が教室に入ってきて出席をとる。


「佐伯」

「………はい」

先生に名前を呼ばれ私は少し遅れ気味に返事をする。

そう
私の名前は佐伯 幸(さえき さち)………。


学校でも家でも名前を呼ばれ続けていなかったから自分でも自分の名前を忘れそうになる。


唯一名前を呼ばれるのは学校の先生の出席をとるときか用事があるとき、授業のと気に呼ばれるぐらいだ。


朝のHRも終わり、1限目が始まる。

1限は数学だった。


………こんなこと、将来役立つのか。


黒板に先生が書き出す公式を周りの生徒達はノートに綴る。

先生の説明を生徒は真剣に聞いていく中、私は頬付きをつきながらボーッとする。


そんな私を先生は注意しない。


入学当初は私のそんな態度に何度か注意した先生はいたが
全く聞き入れない私の態度に呆れたのか
今では何も言わなくなった。


< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop