距離0センチ



_____パシッ



「っ!?」



いきなり手首を掴まれた。


「な、なに…?」

「付いて来てほしい所があるんです。行きませんか?」



立花君は甘えたようにそう言って、覗きこむように、その綺麗な切れ長の目を向ける。


濁りのない真ん丸の瞳は、ひたすらまっすぐ私を見る。



やっかいだ。



「わかっ、た……」



彼のその瞳は、私を______



「やった!さっそく行きましょう!」





_______翻弄する。






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