オオカミ専務との秘めごと
「・・・まったく、こんなに悩ましいのは初めてだな」
「ごめんなさい」
「お前は、しっかり理解したうえで、謝っているのか?」
「はい、一応、そのつもりで・・・」
と答えたものの、頭がゆだるように熱くてくらくらして、正直なところよく分かっていない。
そんな私を腕の中から解放した大神さんは、いや全然分かってねえだろと、クスクスと笑った。
「まあ、この時間に来れたんだから、今日は“可”としてやる」
「・・・それってまさか、優、良、可、の“可”ですか?」
「そう、その“可”。不可は回避できたんだ、いいだろう。次回は“良”を目指せ」
まさかの評価システム?
しかも、すごい低評価で落第級だ。
契約のときは、報酬は一定額とされていたけれど・・・?
首を捻る私は、いつの間にか広いリビングに通されていて、ソファに座らされていた。
私の部屋のような一個の電灯ではなく、天井に埋め込まれた数個の丸い電灯が部屋の中を柔らかい光で満たしている。
一面のガラス窓の向こうに夜景が見えて、ナイトクルージングを思い出した。