孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
「で、でも、高野さん!香川さんに話しかけられて迷惑してるでしょ?そんなに付き纏われたら面倒だよねぇ」
「だよねぇ!高野さんって勉強とか忙しいのに…空気読めって感じ?」
ケラケラと高い笑い声が教室に響き渡った。
いつもの私なら、ここはみんなに合わせて微笑むところだけど今日はそんな気になれなかった。
「迷惑なんかじゃないよ」
「え?」
「私は一緒にいると面倒な人と毎日過ごせる程お人好しじゃないから、お構いなく」
普段よりも強い私の口ぶりに驚き、唖然とする彼女たちを置いて私は教室を出た。
気分が悪い。
人間ってこんなに汚い生き物だったったけ、なんて迷想してしまいそうだ。
他人の悪口を言って、それに同意して、それに安心し友達という存在を確かめる。
私はずっとこんな人間関係の中で愛想笑いを作って、その輪から外れないようにって、だけど入りすぎてもダメだって、ずっとそんなことを考えて…。
でもそんな考えは無駄でしかなかったんじゃないかとも思える。
自分の行動には責任を持ってるし、色々考えて行動しているつもりだから、決して無駄だったなんてことは無いはずなんだけど、今はそう思わずににいられない。