君思い
部活も終わり、私の頭が無事であることに感謝しながら歩く帰り道

昇平とはパンツが飛んでくるほどの家の近さ(隣)なので帰り道はいつも一緒だ
ちなみに誠君とは逆方向で、さやは学校から5分の所に住んでいるため、2人きりである

『昇平〜…機嫌直してよ〜』

昇平はあれ以降全く私と目を合わせようとしない

話しかけても無視されるのはさすがに傷つく

『ねぇ〜…』

「…」

全く話してくれないので、本格的に落ち込みそうになった時

「お前はなんで俺が怒ってるか分かってんの?」

昇平が話しかけてきた

『!!えーと…パンツをみんなの前で出したこと!』

「ちげぇよ」

むすっとしてこっちを睨む昇平

え、じゃあなんのことかな
あれかな、ずっと遅刻直さないとこかな
それともあれかな、前シュークリームにわさび入れた犯人が私ってばれたのかな

とりあえずわさびシュークリームのことを謝ろうと昇平の方を見上げた瞬間、

ほっぺたの違和感と昇平の近さに驚いた

『ぬ…ぬおっ!?昇平?』

私のほっぺたをむぎゅっと掴むから、私の顔は普通にマンボウ

『むぐむぐ…喋りづらい…です』

「…俺の下着見て、なんも感じねぇの」

は?

ぼそりと呟いた昇平をこれでもかと目を見開いて見つめる

昇平は私から目をそらしほっぺたからそっと手を離した

『ちょ、ちょっと待って!
私…人のパンツ見て興奮するほど変態じゃないよ?』

「は?」

次は昇平がこれでもかと目を見開いて私を見つめる

『え、だって昇平のパンツ見て感じるって…え?』

意味がわからなくなって、昇平を見つめると、昇平は何故か呆れ顔

「…変態」
『は!?変態じゃないって言ってるじゃん!』
「ばーか、もういい。じゃあな」
『え、いだっ!ちょっ!』

いつの間にか昇平の家の前まで着いていて、昇平は私に強烈なデコピンをお見舞いして、玄関へと消えていった

『なんなの…』
< 10 / 13 >

この作品をシェア

pagetop