†皇帝-emperor-†《Ⅰ》



動揺を隠せずにいた私に琥珀は、



『……瑠璃、』



何でそんな優しい声で私の名を呼ぶの?…‥琥珀。



『俺は、お前を嫌ったりしない』



…こ、はく?


琥珀は半ばパニック状態の私を落ち着かせるかの様に私の髪を撫でる。


温かな琥珀の体温と耳心地のよい琥珀の鼓動を聴き、落ち着いた私。


琥珀は不思議な人だ。


彼の放つオーラもそうだけど、それ以上に彼は独特な雰囲気を持った人。


抱きしめられたままでいただけの私の両手はダラリと放っていたけど琥珀のその言葉に勇気をもらい私は琥珀の背に腕を回した。


一瞬、驚きを見せた琥珀だけど更に力強く抱きしめ返してくれた。


……ありがとう、琥珀。


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