世界はきみに恋をしている。

ドクン、と心臓が鳴った。


_____好き?


この、俺の派手さが?


「あ、好きって別にそういうことじゃないよー!ノガミくんの髪の色とか、そのTシャツの色のセンスとか、すきだなって」


ミウはそう言って、ふにゃりと笑う。

今までいろんな奴に馬鹿にされてきた。小さい頃はその髪の色へんなの、って笑われていたし、俺が好きな派手な色を好んでくれる人もあまりいなかった。

ドクドクと、心臓がうるさい。
止まれよ、なんでだよ、本当意味わかんねえよ。


____すき、だと、ミウは言った。
こんな俺の外見を。すき、だと。


「……変わってんね」

「そう?」

「そんなこと真面目にいう奴、ミウくらいだ」


ミウはにこにこと笑って俺を見ていた。
うるさい心臓を止めようと必至で、ミウの顔をちゃんと見ることができない。


「派手な色が好きって、ノガミくんの個性だよ。私はすごく似合ってると思うなあ……。好きなことをそうやって貫けるのって、すごいと思う」


本当に、こいつは変わっている。
派手な色を好んでいるのは、俺の個性、か。じわりじわりと、ミウの言葉が俺の中に溶け込んでいくみたいだ。


大体、俺とミウは正反対だって思っていたし、俺はミウが苦手なタイプで、ミウは俺のことが苦手なタイプだと思っていた。


でもミウは、こんな俺のことを、意外とちゃんと見ていてくれているのだ。

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