私の唇は、大好きなキミへ嘘をつく。


これでも、体育は得意な方だ。
私はサーブをするために後ろへ下がり、構える。


「ふっ」

ボールを高く上げて、ジャンプし、上から叩き込むように、サーブを打った。


「早いっ、ごめん取れなかった」

「ドンマイ、宮野さんだもん、無理だって!」


コースを狙ったからか、相手チームは見事に取れず、ポイントを先取する。

相手チームから、何やら私の名前が聞こえた。


「椿ちゃんって、バレーボール本当にやってなかったの!?」


私の所へ、バレー部の部長をやっているクラスメートがやってきた。


「うん、中学ではテニス部だし」

「ねぇ、本気でバレー部入んない!?」

「バイトあるもん」


私は苦笑いを浮かべて、額の汗を手の甲で拭う。

すると、「宮野ー!」と、誰かに声をかけられた。
声が聞こえた方へ視線を向けると、そこには……。


「宮野頑張れー!」

「…………………」


そこには、クラスメートの東野 尚(とうの なお)くんと、一護がいた。

そうだ、一護と東野くんって、親友なんだっけ。

1年、2年はクラスがバラバラだったけど、一護が昼休みに東野くんと話してたのを見かけたことがある。



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