私の唇は、大好きなキミへ嘘をつく。


「アンタらもお呼びじゃねぇんだよ。汚い手で触んじゃねー、クソ野郎」


それはもう、どこぞの極道と間違われてもおかしくない程の凄みで男を睨む一護。


いつもより低く震えた声に、とてつもない怒りを感じる。

どうして……助けてくれるの?
私の事なんて、嫌いなはずなのに……。


「いてて、分かったからお前も離せよ!!」

「なんだよコイツ……い、行こうぜ!」


一護が手を離すと、掴まれていた手を擦りながら、席を立つ。そしてお金を置くと、そのままお店を出て行ってしまった。



それを呆然と見送っていると、「ちょっと来い」と言って、一護が私の手首を掴む。

そして、人のいないバックヤードやってくると、一護が私を壁に追いやった。


「なっ、なに……」

「おい、何なんだよ、あれは!!」

ドンッと、私の背を預けた壁に、拳を叩きつける一護。


「っ……」

一護の大声に、私は肩を震わす。

こんなに一護が怒っているのは、初めてだ。
ちょっと、怖い……。

ものすごい剣幕に、何も出来ずにいると…。




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