好きになんかならないし。






「んじゃお疲れー!」

「「「お疲れ様でしたー!」」」





夕方、部活が終わり
私と舞は着替えて部室から出た





「今日の筋トレやばくなかった?」

「さすがにあれはキツかったわ(笑」

「だよね!
はぁ〜こんな時、素敵な彼氏がいれば
お疲れ様って優しく頭を撫でて
くれるんだろうなぁ〜」

「舞の場合、疲れた肩揉んで〜
とか言って彼氏にワガママ
言いそう(笑」

「ちょ、それ失礼だからね!?」





ムスッとした舞をなだめ、
校門の近くまで歩いてきた時





「あ、真琴あれ」

「ん?」





舞が指差した先をじっと見ると
そこにいたのはさっき体育館裏で
私を殴った男とその隣には…






「彼女?」

「ぽいよね」





彼女らしき人物と
いちゃいちゃしながら
歩いていたのだ





「ねぇ〜今日お家に行ってもいい?」

「いいよ〜何なら泊まってく?」

「いいの!?やったぁ〜❤️」








………ブチッ








「真琴、何か切れた音がしたよ」

「行ってくる」

「は?え、真琴!?」






舞の言葉を無視し、
バカップルの方へズカズカと歩いた






「げっ!?」







どうやらあっちも気付いたらしく
私が近づくにつれて顔が
真っ青になっていた







「先ほどはどうも(ニコッ」

「ねぇ?この子誰〜?」

「い、いやその…」

「私とイイ事出来なくて
残念でしたねぇ?」

「はぁ?あんた何言って「私は本当の事しか言ってないけど何か?」







彼女の言葉を遮り、睨みつけると
私の顔が怖かったのか
怯えて男の後ろに隠れた







「なるほどねぇ〜
私とイイ事が出来なかったから
他の女に手を出したわけか」

「そ、そんなんじゃ…!」

「じゃあこの子は誰?彼女?
あんたは彼女がいるのに
さっき私に何しようとした?」

「………」







何も言い返せなくなった男に
私は最後の一手に出た






「何も言えませんか
ならもういいです。
その代わりこれお返ししますね」

「?」







ボカッ




私は男にグーパンチで
思いっきり殴った








「!?」

「では、さよーなら♪」









何が起こったのか分からず
途方に暮れる男とさっきまで
背中に隠れていた彼女が
男に対して怒鳴っている声が
校庭に響いていた










「真琴あんたは怖いもの
知らずなのかい?汗」

「さぁね(笑」
















本当……男って最低







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