ずっと一緒に・・・
「だからさっきも言ったでしょ?これはすごくデリケートな問題なんだって。だから七夕とかそういうイベント事に後押ししてもらわないといけないんだって」
「後押しねぇ……」
言いながら友美は男子と何か話している健一をチラッと見た。全く世の中とはわからないもので、あの健一という男は何故か女子によくもてる。この友人の真紀もその一人なのだが、友美には全くその気持ちが理解できない。
「あんなののどこがいいの?」
友美は目で健一を見ながら真紀に問う。
「どこって、全部よ全部。顔もいいし、背だって高いじゃん。スポーツ万能だしね。まぁ、ちょっと不真面目なのが玉にきずだけど、そんなの全然問題ないし。ってか青木君の魅力に気づかない友美の気持ちのほうが、私にはさっぱり理解できないんだけどね」
真紀は友美を不思議そうに見ながら言った。別に友美だって健一の魅力、っというか、健一の良さに気づいていないわけではないのである。確かに健一は女子の言う理想の彼氏像をほぼ完璧にクリアしているであろうと友美は思う。しかし、友美の感情が恋愛感情にならないのはきっと……。
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