今日も明日もそばにいて
…実季。…実、季。

ん、ん?……ん。…まただ。また誰かに呼ばれた気がした。…私…うとうとしてたんだ。

んー。はぁ。神坂君…は、寝てる?起きてる?…寝てるみたいね。
……あ、え゙、嘘…。いつの間にか、向かい合って…しかも…抱き合って寝ていたなんて…なんて事。大変。

「…まだ、鳴ってない…」

え?

「まだ昼寝の時間です、寝てましょう」

あ…待って。ちょっと?起きてたの?
動こうとして抱き直された。…ゔ、ちょっと…どうしよう…。起きてるって解ってて…こういうのって…
確かにまだアラームの設定時間にはなっていない。しかし、知らない人とはいえ、……遠くには疎らに人だって居る。…みんな同じように木陰に転がっているから点々と離れてはいるけど。……この状態。

「眠ってしまってもちゃんと起きられますから、まだ、このまま……」

そうは言ってもよ?…神坂君?……動けない…。

「…あー、は、い…」

仕方ない、かな……ところで、寝たの?もう眠ってる?……瞼はずっと閉じたままみたいだけど。ま、あ、いいか。…いいのか?…。寝てたらこれって…気がつかなかった訳だし…。


「ぁ……実、季…」

「ん?はい?…神坂君?」

…ん?
今のは、もしかして、寝言?…この間のも、さっきのも、神坂君の寝言?…だとしたら納得。呼ばれたのは夢じゃなかったんだ。
…実季だなんて。神坂君、どんな夢を見てるんだろう。私、人の夢の中に登場してるんだ…。何だかドキドキしちゃう。
確か、寝言を言っている人と会話をしてはいけないとか、都市伝説みたいなの、聞いた事があったな。さっきの程度くらいなら平気よね…。返事も会話も続かなかったし。


はぁ。何だかもう、私は眠れない。でも、帰りの車の中で寝てしまっては悪い。ここは眠る努力をしておこう。神坂君を無意識に抱きしめた。
あ゙、何やってんの…、本当に抱き枕にしようとしていた。だって…こうすると…眠れそう…。


いつの間にか寝ていた。

「クス。…実季、眠ったんだ……実、季…」

そう言われ、頭を撫でられていた事も知らなかった。
< 36 / 100 >

この作品をシェア

pagetop