今日も明日もそばにいて

「ちやほやされた事なんてありませんよ?」

「それは…、神坂君が気にして無いからで…」

現実、モテてるのよ…。

「はい。気にしてません。こう言っちゃなんですが…、女の人のそれは、一過性のモノじゃないですか。違ういい男に目移りするのも早い。観賞物…流行り廃りのモノのようにされます。
例えば、若いイケメンが入社して来たとしたら、もう全員その男に向きます。そんなもんです。本気の好きではありません。告白してきたとしても、打算があっての事です。
収入や、見た目、ですかね。そんな考え方…全員とは言いませんが。だから、心配無いですよ?俺は人を見る目は持ってるつもりです」

…。

「ねえ…」

「はい」

「神坂君、子供の事は?どう?ごめん、聞き方が曖昧で。やっぱり欲しいでしょ?」

正直に言って…。

「子供は好きですよ。欲しいか欲しく無いかと聞かれたら、子供が居たら、違う家族関係になるのかなと思います、当たり前ですが。年齢的な事で子供を気にするのなら、それはやめてください。
いいですか?よく聞いてください。俺は子供が欲しくて一緒に居たいと思った訳じゃない。
…子作りしようって気にしながら…、妊娠しやすい日だからって、何がなんでも今日シようみたいな、そんな感じでするのも俺は嫌なんです。俺が好きなのは実季さんで、実季さんと一緒に居たいんです。もしもの話です。もし、自然な成り行きで授かったとするなら、それは神秘的な事で、運命だと思って、素直に喜びます、嬉しいです。もし授かったとするなら、実季さんに似た女の子なら、尚、嬉しいかなとは思います。
だから、子供、子供って思わなくていいですよ?俺はヤキモチ妬きだから、例え子供にだって、実季さんは独占されたく無い、取られたくないな…。
気に病まないで楽で居てください。俺となら心配は要らない。
いいですか?言った事、素直に受け取ってくださいよ?」

「…うん」

…有難う、気を遣ってくれてるの凄く解る、有難う、ごめんね、嬉しい。
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