今日も明日もそばにいて
「俺がこんな状態でも今夜来たのは、いいって実季に言われても、やっぱり話しておきたかったからだ。言われた相手がどんな人物か解らなければ、余計勝手に想像を逞しくするだろ?」
「…うん」
「だいたい…毎回そうだけど、誰かに告白されても俺がぐらつく訳が無い。俺の気持ちは変わらず、誰にも知られず、ずっと心の中で増幅させて来たんだ。手の届かない遠い憧れの人だと思っていた時から…、本気で気にし始めたのは二十代後半になってからだった。そんな気持ち、あっさり消えて無くなると思う?実季は俺の実季だ。これからずっとだ。
…寝る」
立ち上がり手を引くとベッドルームに連れていかれた。パタパタと引かれるままに後に続いた。
並んでベッドに座った。手を握られた。
「…実季?俺はシたから好きになったんじゃないからな…そんな、ことではなくてずっと」
「…うん、解ってる」
「実季の事…、ずっと好きだったんだ。…憧れてた。仕事の話はしても、それ以上…手の届く人だとは思わなかったから。…何も出来なかった。…実季には忘れられない人が居て、だから、誰ともつき合って無いのかと思った。ずっと難しい恋をしているなら、尚更俺なんかでは支えられない、無理だと思った」
「そんな人は居なかったよ?…」
「うん、今なら解る、居なかったんだってね。実季…、思いが叶ったら、好きだって気持ちがどんどん溢れてくるんだ」
座っていた実季の背中に手を当てゆっくり寝かせた。
頬に手を当てる。
「実季…シたい。正気だけど、飲んでるから、嫌?」
「…ううん…そんな事ない」
「不安になんかならないで欲しい。誰に好きだと言われても、俺は実季のものだから…」
実季が俺の手首を握った。
「うん。私、神坂君じゃないと嫌。他の人じゃ駄目なの。だって…ヤキモチ妬いて拗ねるくらい好きになったんだもの」
握られた腕は胸に…。
「解る?…こんなにドキドキしてる。今だけじゃ無い。私、いつだって神坂君にドキドキしてるの…」