今日も明日もそばにいて
「ん、ん、…神坂君、ん、ぁ」

実季…。しがみついてくる。…あぁ…涙が…。指で拭って目尻に口づけた。息の荒い実季の唇を割り深く口づけた。…苦しそうな顔にゾクッとした。……俺は鬼なのかな…。止められない。

「ん、実季…、ヤバい…、その顔…」

…そそられる…堪らない。…もっと…見たい。



「…実季。…実季」

…起きない、か…。今日は起こさずに帰ろう。…ちゃんと起きろよ?遅刻、すんなよ?
はぁ。鞄とネクタイを持ち部屋を後にした。
こんな時不安だ。俺が出た後、ドアは施錠されていない状態。実季は無防備な格好で寝ている。後、20分もすれば起きるだろうが。危な過ぎる。合鍵、やっぱ、いるよな。安全の為に。


【もう起きてるか?】

【なんとか起きてる、大丈夫】

大丈夫そうだな、良かった。でも毎回結果オーライではいけない。

【電話、すぐ掛け直す】

RRRRR。

「はい」

「実季、合鍵ってあるか?」

「合鍵?あるにはあったけど。それがね、解んなくなったままなの」

…駄目じゃないか。そんな時は鍵、直ぐ交換しておかないと。

「いつから?」

「それもよく解んない。気がついた時はどこにいったか解んなくなってた」

はぁ。全く…呑気だな。もっと危機感を持たないと駄目じゃないか。

「外に持ち出したのか?」

「ううん。一度も持ち出した事は無い」

はぁ、だったらまだマシか。部屋のどこかにあるか。侵入されて持ち出されたとかではないだろうから。…解らないけど。

「鍵、作ってくれないか?今のままだと、俺が帰る時、開いたままになるから。なんかあったら取り返しがつかない」

「大丈夫だと思うけど、解った」

「心配だから言ってるんだからな?俺の部屋の鍵も預けるから、持っておいて欲しい」

「はい」

「じゃあ、切るよ?」

「うん」

神坂君、部屋の鍵くれるんだ、嬉しい。
あ、一応鍵探してみよう。
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