カミレンジャー! その4
「そうだぞ、ブルー!!…お前は…お前は、あのグリーンの壮絶な最後を忘れてしまったのか!!」

 …………グリーン?

 ……

 ……………

 ……………………ああ!

 ごめん、忘れてた…。

「いや…あの、俺その頃カミレンジャー部隊にいなかったので…。」

 第一話でレッドの中の会話に出てきたカミレングリーン。

 緑川のおじいちゃん(享年103歳)

 ……そのネタ…まだ、引っ張っていたんだ…。

「そうか…そうだったな…おぉ、今も目を閉じれば思い出されるグリーンの最後…。敵の攻撃を物ともせずに、果敢に突進、怪我を恐れず死を恐れず、突き進む姿はまさに勇者!」

 レッド、お前…103歳の老人になにやらせてたよ?

「最後はあえなく敵の卑劣な罠にかかり…おぉ、悔やまれるはグリーンの死。生きていれば、間違いなく、我らの…いや、世界の歴史に名を残す戦士になっていただろう…。」

 恍惚に自分に酔いしれるレッドはとりあえず無視だ。

 ま…まぁ、103歳で働いていれば、確かに色んな意味で世界に名を残せただろうな…。

 っていうか…敵の卑劣なって…ただ、あのおじいさんも、餅を喉に詰まらせて死んだだけだろ!

 どちらかと言えば、歯とか消化器官が弱い老人に餅を食わせた、お前たちに問題があるんじゃないのかよ?

「いやぁ…私たちも、厳重に隠しておいたはずだったんですけどね…あのおじいさん、こと食い物のことと関すると、ものすごい鼻が利いて…。」

「私もよく、酒を飲まれたわ~。」

 つまりは、つまみ食いなワケね…それじゃあ、何も言えねぇや…。

 っていうか、爺さんも仕事中に酒飲んでいたのか…。

 トコトンダメだな…この組織…。

< 5 / 23 >

この作品をシェア

pagetop