俺の手が届く範囲にいろ。


「あれ、もしかして実月ちゃん
お化け屋敷とか、かなり苦手??」


「へ!?」


「手プルプルしてるよ!」


「うそ!?」


千穂ちゃんの言葉に、バッと手元を見ると
スプーンにすくっていたはずの砂糖は
なくなっている。


そして、なぜか飛び散っている砂糖。


…これ、わたしが……?


「怖がりすぎだって…!!
中に入らなきゃ大丈夫だから!ね!!」


「……あのね千穂ちゃん。
わたし、お化け屋敷行くって
約束しちゃったんだよね……」


「…そ、それは凄い約束しちゃったね…」


そう言って千穂ちゃんは
苦笑いをしている。


さ、最悪だ……。


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