俺の手が届く範囲にいろ。



「なになに~2人とも喧嘩でもしたー?
もう、若いわね~」


と、紗希さんは陽気に笑う。


「………紗希さん、わたし京ちゃんに
ちゃんと気持ちを伝えようと思って…」


「…えぇ!?ってことは…
もしかして実月ちゃん、告白するってこと!?」


「っ……は、はい…」


「きゃー!若いわね~青春ね~!」


キャッキャしながら、
わたしの背中をポンポンする紗希さんを見て
思わずふっと、笑みが溢れてしまった。


< 294 / 354 >

この作品をシェア

pagetop