俺の手が届く範囲にいろ。
「っ……」
京ちゃんの手が肌に触れて
視界を塞ぐ、京ちゃんの影が下りたとき…
「っ…ん、待って…!
なんか危ない気がする…っ」
「良いじゃん、
男よけとして付けていい?」
「だ、だめ…!
つ、付けなくて良いからぁ」
そんな情けない声と共に
わたしは京ちゃんの身体を
ぐいっと押した。
そして京ちゃんは、ふっと鼻で笑って
隣に倒れ込む。
「……なんだよ、こうゆうときは
変な勘が働くのな」
そう言って、クシャッと頭を撫でられる。