俺の手が届く範囲にいろ。
「…やっぱりまだ寝てると思った!
おうち早く出て良かったよー…」
そんなことを言いながら、立ち上がって
わたしはシャッ…とカーテンを開けた。
薄暗かった部屋の中が
太陽で一気に明るくなる。
「…って、京ちゃん聞いてる?」
未だにベッドで寝ている京ちゃんを見て
わたしは布団をバサッと取り上げた。
「…ん、聞いてる聞いてる」
…寝起きだからか、少しかすれた声で
そんなことを言う京ちゃん。