ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に 2
結局、今夜は社長の人柄が読めずに終わった。
私に至っては、一切自分のことを話さなかった気がする。
また今度、誘われたりするんだろうか。
その時は、何と言って断ろう……。
考えるのが億劫になってふて寝した。
翌週の月曜日、オフィスでの社長の雰囲気はいつもと全く変わらなかった。
「おはよう。片桐さん」
社長室に入ってきた私に一番最初に声をかけてくれるのが弟の大輔さん。
「おはようございます。副社長」
頭を下げて奥のデスクに近づいた人には、自分から頭を下げて挨拶をする。
「お…はようございます。……社長」
ぎこちない言い方になってしまった。
でも、社長の方は何も変わらない感じの挨拶の仕方だった。
「おはよう。今日の予定は?」
日中のスケジュールを伝えて確認するのは第二秘書の私の役目。
スケジュール帳を開きながら、オロオロとしてしまった。
「何だか今日の片桐さんは変だね」
副社長の言葉を聞いて、社長の目線が私へ向く。
「そ、そうですか?いつも私、こんな感じですよ」
硬直した言い方をして笑って誤魔化した。
副社長は「そうか?」と納得のいかない顔をしたけど、社長は何も言わず知らん顔をしていた。
お昼休みまで社長室に行く用事はなかった。
気晴らしに社食へ行こうと思い立ち、席を立った時に内線電話が鳴った。
私に至っては、一切自分のことを話さなかった気がする。
また今度、誘われたりするんだろうか。
その時は、何と言って断ろう……。
考えるのが億劫になってふて寝した。
翌週の月曜日、オフィスでの社長の雰囲気はいつもと全く変わらなかった。
「おはよう。片桐さん」
社長室に入ってきた私に一番最初に声をかけてくれるのが弟の大輔さん。
「おはようございます。副社長」
頭を下げて奥のデスクに近づいた人には、自分から頭を下げて挨拶をする。
「お…はようございます。……社長」
ぎこちない言い方になってしまった。
でも、社長の方は何も変わらない感じの挨拶の仕方だった。
「おはよう。今日の予定は?」
日中のスケジュールを伝えて確認するのは第二秘書の私の役目。
スケジュール帳を開きながら、オロオロとしてしまった。
「何だか今日の片桐さんは変だね」
副社長の言葉を聞いて、社長の目線が私へ向く。
「そ、そうですか?いつも私、こんな感じですよ」
硬直した言い方をして笑って誤魔化した。
副社長は「そうか?」と納得のいかない顔をしたけど、社長は何も言わず知らん顔をしていた。
お昼休みまで社長室に行く用事はなかった。
気晴らしに社食へ行こうと思い立ち、席を立った時に内線電話が鳴った。