テレビの向こうの君に愛を叫ぶ

【Hirona Side】


朝、意を決して澪君に電話をしてみることにした。

少し躊躇って、よく使う項目の1番上にいる澪君の名前をそっと指で触れた。


『もしもし!』


ワンコールもしないうちに、澪君の慌てた声が聞こえた。
きっと、ずっと待っていてくれたんだ。
そう思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


『紘那、ごめん。心配かけて』


沈んだ声で澪君が謝る。
謝らなくちゃいけないのは私の方なのに。


「私こそごめんね。勘違いして、信じてあげられなくて」


『いやいや』と澪君は笑った。
私に心配かけないようにという気遣いからだろう。


『実はさ、』


澪君は、あの記事のことをゆっくりと説明してくれた。
私に気を遣いながら、丁寧に。
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