溺甘上司と恋人契約!?~御曹司の罠にまんまとハマりました~
「俺、西尾さんに信頼されたいです」
震える声で言って駆け寄ってくる。普段のふわふわした笑顔からは想像もつかない傷ついた表情に、ぎくりとした。
「の、野村くん?」
言いすぎたかな、と自分の言葉を反芻していると、
「もっといろいろ、教えてください、西尾さん」
「え……」
後輩くんは、いきなり私の肩をつかんだ。
「今夜、飲みに行きましょう。それで営業のなんたるか、後輩指導をお願いします」
「ええ!?」
「今日のお詫びもしたいし……ダメですか?」
頭を下げたと思ったら上目遣いで見つめられ、目眩がした。まさに捨てられた仔犬の目だ。
「わ、わかりました」
相手を否応なしに篭絡させる。野村宙也はまさに、天性の人たらしなのだと思った。