溺甘上司と恋人契約!?~御曹司の罠にまんまとハマりました~
* * *
目を覚ますと、見慣れた天井が目に入った。
んっと伸びをして、その体勢のままいつものように遮光カーテンを開く。もう一方のカーテンも開こうと寝ぼけ眼のまま身体をひねったら、すでに眩しい光が注ぎこんでいた。
「あれ……開いてる」
夕べ片方しかカーテンを引かなかったのだろうか。
光にくっきりと浮き上がるカーテンのレース模様を眺めて、部屋のほうに目を転じた瞬間、眉間のあたりに滞留していた眠気が一気に吹き飛んだ。
ベッドサイドに腰を下ろしていた瀬戸生吹が、私を見て小さく笑う。
「おはよ」
がばっと跳ね起きた。内心パニックになりながら、夕べの記憶を呼び起こす。そうだ。瀬戸生吹をベッドに寝かせたあと、私は床に布団を敷いて寝たはず……。
「お、おは、私……なんでベッドに」
寝ていたはずの布団はきれいに畳まれて、部屋の隅に寄せてある。私の視線を追って瀬戸くんはつぶやいた。
「俺が移し替えた。悪い、ベッド占領して」
「移し替えたって、どうやって……」
私は自分の姿を見下ろす。いつも着ているコットンパジャマはゆったりしたシルエットで身体の線は出ないけれど、生地が薄くて心もとない。
「……いわゆる、お姫様抱っこで」
ためらうような声に、ぼっと頬が燃えた。