溺甘上司と恋人契約!?~御曹司の罠にまんまとハマりました~
「ふうん。つまんなそう」
「面白いですよ!!!」
部屋に沈黙が流れた。真正面からじっと見つめられ、私は「あっ」と口を押さえる。
「はい、アウト」
私の額を人差し指でつんと突き、彼は表情を崩した。
「ダメだなぁ、光希は」
「だ、だって」
長年の習慣は、そう簡単に抜けるものじゃない。
「まって、今のは――」
立ち上がろうとした瞬間、腕を引き寄せられた。背中でスプリングが軋む。上半身だけベッドにもたれた状態で両手を押さえつけられ、力が入らない。
「瀬戸く――ん」
声が途切れた。
それは触れ合うだけの、でもとても長いキスだった。じわじわと侵食されるように、瀬戸生吹の唇の温度と柔らかな感触が脳に刻み込まれる。
息が、できない。
絡んだ指にぎゅっと力が込められ心臓が弾けそうになったとき、彼の反対の手が私の腰をなぞりあげた。
大きな手が、服の上から何か大事なものでも探すみたいにそろりと体を這う。
「ん、瀬戸く」
くすぐったさに身をよじると、私を見下ろす彼の熱っぽい顔が見えた。
「光希」と囁いて、彼はもう一度唇を重ねる。今度は深いキスだった。些細な抵抗はあっという間に破られ、舌が唇を割って咥内に滑りこむ。