溺甘上司と恋人契約!?~御曹司の罠にまんまとハマりました~

 
「俺だって、ずっと見てたんだから」と言って、彼はまるで祈りを込めるように私の右手にキスをする。

「俺、やっぱり光希が好きだ。どうすれば俺のほうを向いてくれる?」
 
熱っぽい目で見つめられ、私はうつむいた。
 
瀬戸生吹の言葉はさっきからまっすぐぶつかってきて、こわばった私の心を砕こうとする。まだそっとしておいてほしいのに、強引に心の柔らかいところに入り込もうとする。

「そんなこと、言われても」
 
部屋の中が静まると、洗面所のほうから乾燥機の終了音が聞こえてきた。それを合図にするように、瀬戸くんが立ち上がる。

「もう回りくどいことはやめるわ。俺のこと、ちゃんと知ってもらいたい」
 
言いながら、彼はスウェットを脱ぎはじめる。目を見張っていると、彼は洗面所に向かい乾いた衣服をとってきた。

「行こう、光希」

「え、どこに」
 
真剣な顔で、瀬戸生吹は言った。

「俺の家」




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