闇に咲く華
見覚えがあるわけでもないし、例え知っている相手だとしても、私には関係ない。
向こうが話しかけてくることなど、絶対にないし、私は髪も切っていて、見た目も変わっている。
それにここは、前にいた学校から遠い。
だから不安に思うことなど、ひとつもない。
男たちに気付いた白玖がそちらへと歩いて行くから、白玖たちの知り合いなのだとわかり。
もしかして一緒に遊ぶために待ち合わせていたのかもしれない。
そう思っているのに、大牙と壱は男たちを気にするわけでもなく、エントランスへと向かっていく。
「え、いいの?」
白玖を無視して行くので思わず聞くと、大牙がまた私の肩に腕を回してきた。
「いいって?」
「知り合いじゃないの?」
「誰と?」
「あの人たちと」
「あいつ、カツアゲされてんじゃね」
カツアゲって、あの異様な威圧感のある白玖が?
そんな馬鹿な話があるわけない。
「いやぁ、怖えーよな。不良に絡まれるとか、マジ怖えーよ。姫乃ちゃんも気を付けた方がいいぞ。この辺、周りヤンキー校ばっかなんだよ」
確かに先生もそんなことを言ってたけど、不良なのに不良が怖いってどういうこと?