身代わり・・だけ・・
やはり⋅⋅⋅身代わり⋅⋅⋅

…杏奈


高校を卒業してパリに渡った。

始めは、言葉が通じなかったり
いじめにあったりした。

だけど、負けずぎらいな私は、
全てに必死だった。

ママは、私の事を心配して
パリまでよく来てくれた。

一年、二年は、必死に頑張り
三年目、四年目には、
やっと、仕事を貰えるようになり
さらに経つと
大きなフッションショーにも
オファーがかかるようになった。

それからは、イギリスやイタリアにも
渡り仕事をした。

この先は、日本とイタリアを中心に
仕事をする事にした。

色んな国を回ったが
イタリアが一番
自分にあっていたから。

彼氏のTito(ティート)も
モデルだ。

だが、ティートは
奥さんのいる人だった。

私は、始めて愛した人に
裏切られて酷く傷ついていた。

ティートは
「アンナを愛してる。
妻とは、別れるから
待ってて。」
と、言ってくれたが
私には、それを信じるゆとりはなかった。

今まで自分のやってきた
恋愛のせいだろう。

私は、日本に帰国した。

杏奈   25才
ティート 29才



ティートには
何も告げずに日本へ戻った。
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