身代わり・・だけ・・

…第二子


「栞奈、ありがとう。
ラルフの子供を授かってくれて。」
と、綾乃さん。
「これからも、よろしくお願いします。
お義母さん。」
と、綾乃に言うと
綾乃は、照れながら
「ばっ、バカ、綾乃でいいよ。」
と、言うから
ラルフと栞奈は笑った。

「じゃ、みんなで
帰ろうか、ドイツの我が家に。」
と、美都が言って
みんなが、立ち上がると
綾都も起きて
「マム、パパ?」
と、言うから
ラルフが、綾都を抱き上げて
「アヤト、ドイツに帰ろう。」
と、言うと
「うん!!」
と、言ってラルフに抱きついた。

回りの誰から見ても
本当の親子に見える。

長身のラルフは、体を折りながら
玄関へ向かった。

綾都を抱きながら
栞奈を気遣い

五人が、外にでると
「栞奈!栞奈っ、すまなかった。
ドイツで沢山、幸せになって欲しい。」
と、臣は言った。
「はい。あなたも」
と、栞奈は臣に頬笑みながら
告げた。

そして、綾都を抱いた
ラルフの腕に手を添えて
『ラルフ、lch liebe dich』
(ラルフ、愛してる)
と、ドイツ語で言った。
ラルフは、栞奈の頭にキスをして
『lch liebe dich』
と、ラルフも言った。

五人は、綾乃の家に帰って行った。
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