健診診断と恋と嘘

「ねえ、そんな泣きそうな顔してね。結婚してませんて言えば丸く収まる話な気がするんですけどね」


だけどきっと、それを口にしてしまったらこの関係は終わってしまう気がする。


だから私は小塚さんに真実を伝えることが出来ないでいるんだ。


私は小塚さんとのキス、今までのキスは何だったんだってくらい気持ちいいけど……小塚さんが気持ちいいのは私が人妻だと思ってるからなんだろうし。


もしかしたら遊び慣れてる人だから普通の恋では物足りなくなっちゃったのかもしれない。


人妻という設定がなくなった私を、小塚さんはどう思うのだろうか。


そんな事を悶々と考えている私を見てかえちゃんが呟く。


「でもいつかはバレますよね、きっと。その時、弓野さんはどうするんですかね」


かえちゃんのその言葉にドキッとする。


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