健診診断と恋と嘘
「惚れた方が負けって事だよね。まあ、朔ちゃんが傍にいてくれるなら俺は何でもいいや。買い物行こう。夕飯も買ってこないと何もないんだよね」
そう言った小塚さんがテーブルの上に置いてある灰皿をチラッ見てからふっと笑って私を見る。
「俺、朔ちゃんがいないとダメみたい。
禁煙も出来ないし、ご飯も適当になる。
基本的にワーカーホリックだからね、俺。朔ちゃんがいると人間らしい生活を送れるんだ。
ほら、見た目は若くても年だから、ね。よろしくね、朔ちゃん」
前に私が言った事を言われて、私は小塚さんに微笑む。もしかして私が言った事気にしてたかな。
「小塚さんのためなら、何でもします」
料理も小塚さんのためなら頑張れるし、何だって出来ちゃう気がする。恋のパワーってなかなかすごいものだな。