健診診断と恋と嘘
「朔夜と入ろうと思って露天風呂のついてる部屋にしたんだけどな」
そう言われて、私はぐっと言葉に詰まる。
い、一緒にお風呂とかすごく恥ずかしいし、いきなり難易度高めなんですけど。
だけど凌ちゃん、私のためにこんないい宿とってくれたし。
そういうことになるかもしれないなんて覚悟はしてきたけど、でもこんな明るい所で裸を見せるとか恥ずかしすぎる。
凌ちゃんの思いがけないお誘いに固まったままぐるぐると色んな事を考えている私を見て凌ちゃんが笑いをこらえていることに気付いて、私はむうっと頬をふくらませる。
それを見て凌ちゃんが堪えきれないというように吹き出した。
「ひ、ひどい。からかったんだ」
ふてくされて頬をふくらませた私を抱きしめて凌ちゃんが楽しそうに笑ってる。
うー、真剣に悩んでたのにからかってたなんてひどい。弄ばれたみたいで何か悔しい。