健診診断と恋と嘘
「いや、やっぱりお父さん似ですよ。涙もろいところとか……発言もね」
私を見てくくっと低い笑いを漏らす凌ちゃんに私はちょっとむうっとするけど、事実だから言い返せない。
「凌平くんいいの? お父さんに似てるって結構めんどくさいと思うけど」
お、お兄ちゃんまで、ひどい。人の悪口を本人の目の前で言っちゃだめだと思うな。
「まあ……手はかかるけど、困ったことはあっても面倒だと思った事はないかな。そこもかわいいと思ってるから」
優しい笑顔でそう言った凌ちゃんにお兄ちゃんと真理さんは顔を見合わせて少し赤くなって私を見る。
「いいなぁ、朔夜ちゃん。こんなイケメンに愛されて」
「真理、どういう意味だよ。でも良かったな、朔夜。お前とんでもなく愛されてるぞ」
お兄ちゃんにからかわれて赤くなる私の肩を凌ちゃんが引き寄せる。
「そうなんだけどね。いまいち分かってないみたいでちょっと困ってる」
「あー、それ間違いなくお父さんの血。ごめんね、凌平くん」
な、なんかお兄ちゃんとも仲良くなってるし、良かったけど……なんかちょっとバカにされてるような気がするのは気のせいだろうか。