健診診断と恋と嘘

私と高倉さんを見ていた桐生さんが私達にぺこっと頭を下げる。


「初めまして、桐生です。高倉さんと凌平にはいつもお世話になってます」


おお、凌ちゃんの事呼び捨てにしてるんだ。凌ちゃんは桐生さんて呼んでたから少し年上なんだろうな。


見たところ……四十代前半かな。


「こちらこそ夫がいつもお世話になってます」


高倉さんがそう言ったのを聞いて私も慌てて頭を下げる。


「オ、オットガオセワニナッテマス」


言い慣れなくて片言の日本語になってしまう私に和さんがぷっと吹き出す。


「すげぇ片言。言い慣れてない感じ丸出し。
本当に朔ちゃんて出来悪そうだよね。見てる分には面白いけど、俺は絶対ごめんだね。
小塚課長が朔ちゃんみたいのに嵌まるとはちょっと意外だったな」


なんかものすごく失礼な事言われてる気がするんだけど。やっぱりいい性格してるわ、この人。


「私も和さんみたいな人はごめんですよ」


そう言っていーっと顔をしかめる私を見て和さんはバカにしたように笑っている。


ちょっとムカつくけど、まあ、私と和さんは大体こんな感じだ。

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